課題

あと施工アンカーを打設する際、作業員がガイドなしでアンカーボルト用の孔を穿孔し、アンカーボルトを打設するのが通常の作業工程です。しかしトンネル内など構造物が湾曲している状況では、構造物に対し正確かつ直角に穿孔するのは、作業員の熟練度に頼る部分が多く安定した品質を確保するのが難しいという課題がありました。また、頭上などを穿孔する際に多くの粉塵が落下し作業員の負担が大きい事と、飛散した粉塵が周囲の作業環境を悪化させている点も課題でありました。

解決策

この課題を解決するために穿孔作業用の特殊な治具を開発しました。土台金具を真空ポンプで壁に吸着させ、穿孔ガイドパイプを取付ける事により安定した穿孔を可能にします。これにより作業員の熟練度に依らずに、湾曲した構造物でも正確かつ垂直に穿孔を行う事が可能となりました。また穿孔ガイドパイプの横に集塵用パイプを取付け、作業により排出される粉塵を吸引する構造としました。これにより落下する粉塵が少なくなり作業員の負担が軽減され、周囲への作業環境の改善にも効果を発揮します。
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